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在学生・加古彩子さん(ピアノ)のポーランド研修旅行記


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2020年開催「第21回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA」で金賞・ソリスト賞を受賞された加古彩子さん(現在大学4年・ピアノ演奏家特別コース)。同時受賞の特別賞〈NIFC賞〉によるポーランド研修旅行が、今夏、2年越しに実現し、ショパンの故郷での5泊7日の旅のお話と写真がMUSEに届きました!

充実の毎日


今回のポーランド研修旅行は、ポーランド国立ショパン研究所(NIFC)から提供していただいた旅でした。ワルシャワのフィルハーモニーホールで演奏会を鑑賞したり、レッスンを受講したり、ショパン博物館やワルシャワ国立美術館に行ったり、街を散策したりと、刺激的な毎日でした。最終日にはショパンの生家でリサイタルも行いました。

世界遺産に登録されている旧市街やショパンの心臓が眠っている聖十字架教会、そして普通の飲食店やスーパーまで、目に映るもの全てが新鮮で心が躍りました。毎夜フィルハーモニーで演奏会を鑑賞させていただきましたが、演奏家は自身が音楽を心から楽しみながら私たち聴衆に届けてくれているように感じ、聴衆は演奏家の想いを温かく受け取り、演奏家と聴衆が一体となっているようでした。音の厚みや演奏家の想いに圧倒され、心の奥まで音楽に浸ることができた本当に幸せな時間でした。年齢や性別を問わず、毎日大勢の方が演奏を聴きに来ており、ヨーロッパの方々のクラシック音楽への関心の高さも実感しました。

ワジェンキ公園のショパン像と
「森林に癒されながらゆったり散歩しました。野生のリスや孔雀にも会えました」


旧市街

フィルハーモニーホールでの演奏会

ワルシャワでの練習の様子

ショパンの生家でのリサイタル


旅の最終日にはショパンの生家「ジェラゾヴァ・ヴォラ」でリサイタルをさせていただきました。

ワルシャワから車で生家に移動する際には、車窓から見える果てしなく広がるのどかな田園風景からショパンの幼少期に思いを馳せ、生家では美しい緑や花、鳥の声などの自然に癒されました。演奏させていただいた部屋の壁にショパンと彼の家族たちの肖像画が飾られており、まるで見守られているかのような気持ちで、1音1音を大切に、ショパンの作品を演奏させていただきました。終演後には聴きに来てくださった方々から温かい拍手をいただき、とても嬉しかったです。本当に本当に幸せなひとときでした。

リサイタル部屋の壁の肖像画

リサイタルの様子

ワルシャワでショパンと向き合い、音楽と向き合い、自分自身と向き合い、これからの音楽生活への刺激になるとてもとても幸せな旅となりました。毎日が本当に充実していて、この文章を書いている今でも旅の思い出が全て夢のようです。

これからも真摯に音楽に向き合い、無限の音楽の魅力を生涯学び続けたいと思います。自分自身が音楽を心から楽しみ、聴いてくださる方に作品の魅力や作曲者の想いを伝え、共有することができるような演奏家になりたいです。

リサイタル後、ショパンの生家の前で

ショパンの生家の前のお庭で

\ 予告!/
DAION Watch不定期連載「大音生の㊙練習ファイル」に加古さんが登場!9月16日(金)20:00公開予定です。お楽しみに!
*記事の公開スケジュールは止むを得ず変更になる場合がございます。
Text & Photo/加古彩子(大4・ピアノ演奏家特別コース)

加古彩子(Ayako Kako)
兵庫県立西宮高等学校音楽科を経て、現在大阪音楽大学ピアノ演奏家特別コース4年次在学中。ピティナ・ピアノコンペティション 全国大会 G級銀賞、Pre特級銅賞・聴衆賞。第21回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA 大学生部門 アジア大会金賞・ソリスト賞・NIFC賞。第31回宝塚ベガ音楽コンクール第5位。第15回神戸新人音楽賞コンクール最優秀賞。第7回豊中音楽コンクール 大学・一般の部第1位。2020年度・2021年度公益財団法人青山音楽財団奨学生。2021年度・2022年度明治安田クオリティオブライフ文化財団音楽学生奨学生。これまでに、福尾文子、池田寿美子、故木村綾子の各氏に、現在、芹澤佳司、油井美加子の各氏に師事。