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在学生・丸尾晃久さん(ピアノ)のウィーン演奏旅行記


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大学院ピアノ研究室2年の丸尾晃久さんから、“音楽の都”ウィーン演奏旅行のレポートが届きました!今回、丸尾さんはマスタークラスとガラ・コンサートに出演されました。ウィーンの美しい街並みとともに、貴重な演奏旅行を振り返ります。



今年の6月、オンラインで開催された「Elevato Piano Competition 2022」にてBest Liszt Prizeを受賞しました。そして、マスタークラス受講とガラ・コンサート出演の機会をいただき、ウィーンでの演奏が叶いました。実は5年ほど前にウィーンに留学しており、あれから年月が経ち、音楽が再びウィーンに導いてくれたことは、自分にとって感慨深いものがありました。

気品漂うウィーンの街


今回滞在した街は留学当時に住んでいた場所にとても近く、大変懐かしい気持ちになりました。石畳の先に見える教会や美しい花壇に彩られたカフェからは、ウィーンの気品が感じられます。

留学時代に住んでいた街

石畳の先に見える教会

美しい花壇に彩られたカフェ


楽友協会やオペラ座、ケルントナー通りを抜けてシュテファン大聖堂にも足を運びました。歴史や伝統を感じる街並みに心が躍りました。

楽友協会

オペラ座

ケルントナー通り

シュテファン大聖堂

マスタークラスとガラ・コンサート


滞在3日目に、マスタークラスとガラ・コンサートが行われました。開催場所は「Ehrbar Saal」。ブラームスやマーラーなどの著名な音楽家が愛用していた会場です。

Ehrbar Saal


ウィーン国立音楽大学でも教鞭を執られているJovanka Banjac教授によるマスタークラスでは、“気品”と“情熱”を併せ持ったレッスンに引き込まれました。印象に残ったのは「和音のバランスを注意深く聴いて、その場面にふさわしい響きを求めること」とおっしゃられたこと。今までも気をつけてはいたのですが、更に追求して質を高めていく必要があると感じました。レッスンの最後には「ウィーンへ来た時に連絡をくれたらまたレッスンをしてあげる」とお言葉をいただき感激でした。


マスタークラスの後、ガラ・コンサートが行われ、Andrea Simone De Nicolòさん(イタリア)、Joanna Sochackaさん(ポーランド)、William Fuさん(香港)とともに出演しました。世界各地で演奏活動を展開されている皆さんの演奏は非常にレベルが高く、大きな刺激を受けました。会場にはコンクールで審査員を務められていた先生やそのご家族、ご友人といった音楽に精通している方が多く来場されていて、本場ならではの緊張感がありました。ウィーンで再び演奏できることがなによりで、結果が伴わなかった留学時代から今回のガラ・コンサートまでの道のりを思い返すと、様々な感情が込み上げてきました。自分で上手く演奏ができたのかは判断がつきませんでしたが、「ブラヴォー」という歓声をいただき感無量でした。

留学時代の恩人と再会


ガラ・コンサートの翌日は、留学時代の恩人・Ka Hou Fanさんと食事に出かけました。彼は現在、フランスのモンペリエのオペラ楽団で指揮者を務めています。音楽について、留学時代のことを思い出しながら談笑するひとときをウィーンで過ごすことができ、まさに感動の再会となりました。

恩人のKa Hou Fanさん(右)と

Alte Donauのレストランから見える湖

ウィーン演奏旅行を終えて


今回のウィーン演奏旅行では、留学時代を思い出すような懐かしい時間を過ごすことができました。何より、コンサートの共演者からは学ぶことが多く、音楽と真摯に向き合う大切さを教えていただきました。この経験で得たものをさらに開花させることができるようにピアノに向かいたいと思います。

Text & Photo/丸尾晃久(大学院2年・ピアノ研究室)

丸尾晃久(Teruhisa Maruo)
大阪夕陽丘学園高等学校音楽コースを経て、徳島文理大学音楽学部を首席で卒業、併せて優秀卒業演奏賞、ISA in Wien奨学金給付生に選出される。その後、ウィーン国立音楽大学にて研鑽を積む。堺ピアノコンクール金賞、Prof.ディヒラーコンクール in Wien 第2位、Beethoven Young Musician Competition 2022 Professional部門 第1位、Elevato International Youth Piano Competition 2022 最優秀リスト賞等その他多数受賞。2015年大阪倶楽部にてデビューリサイタルを開催。京都府舞鶴市の主催にて赤れんがパークでリサイタルを行う。岡山県復興事業コンサート《チャールダーシュの女王》にコレペティトールおよびピアノパートで参加する。TOYOTA主催・ニューイヤーコンサートにて徳島交響楽団と共演。徳島文理大学音楽学部より選抜され、林俊昭指揮・徳島文理管弦楽団と協演。熊本城復興チャリティーコンサートにて、静間佳佑指揮・セレーノチェンバーオーケストラとザ・シンフォニーホールにて協演。リビュウ国際音楽フェスティバル「Virtuosi」にて、守山俊吾指揮・Lviv“Virtuosi”Chamber Orchestraと協演。また近年では、守山俊吾指揮・シンフォニアアルシスOSAKAとザ・シンフォニーホールにてショパン作曲ピアノ協奏曲第2番、リスト作曲ピアノ協奏曲第1番、ラフマニノフ作曲ピアノ協奏曲第2番を協演し、いずれも好評を博す。現在、大阪音楽大学大学院ピアノ研究室2年に奨学金給付生として在籍し、赤松林太郎、松本昌敏の各氏に師事。