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大音生の㊙練習ファイル - パーカッション -


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大音生の㊙練習メソッドを解明する企画。ラストはパーカッションです。協力してくれたのは、大学4年の南春輝さん。取材時には、パーカッションオーケストラコンサートで演奏する五重奏曲と、卒業試験で演奏するソロ曲を中心に猛練習中されていました。今回は「時間」をキーワードに、南さんのリアルな練習の実態に迫ります。

絶対に欠かせない予習・復習


打楽器は特に練習できる時間が限られているのに加え、練習曲も多いため、各曲に割ける時間には余裕がありません。そのため、練習室では「いかに効率的に時間を使うか」が鍵になります。時間を最大限に有効活用(できるだけたくさん演奏できるように)するには、予習・復習がマストです。実際のところ、楽器を演奏している時間よりも、楽譜を開いて頭で考えたり、調べものをしたり、アンサンブルメンバーとアイデアを持ち寄ってディスカッションをしたりと、座って作業する時間の方が長くなっています(笑)。

アンサンブルでは、自分が演奏したいイメージに合わせて、他のパートの演奏の仕方も考えて提案。互いにイメージやアイデアを共有し、ブラッシュアップしていきます。


これは、ジヴコヴィッチの「Quintetto Per Cinque Solisti op.18」という作品。「打楽器ソリストのための五重奏」です。この部分は特に苦労したところで、構成音を洗い出して他のフレーズとの関係性や共通点を探ってみたり、自分のパートを上部に書き足すなどの試行錯誤の末、最終的にはこんなカオスな譜面に仕上がりました(笑)。

ソロ曲では、事前にいくつかの演奏パターンを用意してから臨んでいます。その場の思いつきで色々と試す余裕がなかなかないので、あらかじめ頭の中で組み立てたパターンを演奏して録音し、それを聴き返して精度を高めています。

実は大変な楽器セッティング


打楽器は1曲の中で複数の楽器を演奏することがあり、そういった曲の練習では楽器のセッティングだけでもかなりの時間を要します。卒業試験で演奏する曲がまさにそうで、セッティングだけで最低でも40分程かかってしまいます(40分で終わればラッキー!という感じ)。それぞれの楽器のポジションの微調整が大変で、場合によってはこのセットだけで1時間かかることも…。

卒業試験で演奏する、ジヴコヴィッチ「The Castle of the Mad King」のセット
(写真:本人提供)


この曲を練習するには、1コマ(90分)ではセッティングと片付けだけで終わってしまうので、人が少ない夜の時間帯に2コマ続きで部屋を使わせてもらっています。

時間にシビアにならざるを得ない環境のため、自然と効率的な時間の使い方も身につきました。入学当初はこのような塩梅が分からずにいましたが、4年生になった今では、一気に集中して楽器練習に打ち込めています!

ちょこっとおまけ

より幅広い表現を追求中
4本マレット(片手2本)の持ち方は3種類あります。1種類でも演奏は可能ですが、表現の幅を広げるべく、全種類マスターしました。今は片手3本持ちを練習中です!

スネアドラムが得意
メロディーではなく音そのもので表現する“単音表現“や、リズムで引っ張っていく役割が好きで、様々なパーツの音が組み合わさった複雑な響きを一打で操作する特性が、自分に合っていると感じています。



“時間がない”ということをそのままネガティブにとらえるのではなく、工夫次第で短時間集中の効率的な練習ができるというポジティブな変換もできますね。なかなか集中が続かない、ついついだらけてしまう…という方は、あえて練習時間を限定してみるのも一つの方法として、試してみてはいかがでしょう?また、机上で考えを巡らせたり、調べものをすることも、大きくとらえれば練習の一環です。楽器に触れていない時間の活用も見直してみましょう!


南春輝(Haruki Minami)
10歳から打楽器を始め、大阪府立夕陽丘高校音楽科を経て大阪音楽大学に進学。「第5回堺管打楽器コンクール」で1位を受賞、「第25回KOBE国際音楽コンクール」で優秀賞を受賞。大学では、ソロやオーケストラを中心に演奏技術の向上に努めている。現在、葛西友子氏に師事。