【安藤ヨシヒロ】奏者から創作者へ、そして教育者として~音楽の未来を作る
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大学卒業年次に国際コンクールで優勝し、電子オルガン奏者として華々しくデビュー。壮麗さと微細さが調和する演奏で人気を博した安藤ヨシヒロさん(50)。近年は弾き手から作り手にシフトチェンジし、テレビや映画音楽の制作、オーケストラのために書き下ろした曲を生演奏でレコーディングするなど、作曲家として幅広く活躍する。後進の指導にも力を入れ、2026年4月に開設される「音楽クリエイター専攻」の主任に就任予定。音楽家になるという夢を抱いた幼少期から、心に素直に音楽と向き合い続けているその歩み、そして向かう先は―。
ページ内目次
学びに貪欲に
―――大学の教員としての活動は自身の中でどんな位置づけにありますか。
経験をもとに何をどのように伝えればちゃんと理解をしてもらえるのか、ということを意識しています。自分が教えてはいるのですが、自分のことを整理する時間でもあったりします。30代から大学で教え始めましたが、始めたころはまだ若かったこともあって、学生には負けないぞ!という気持ちもありましたね。今は純粋に、個々の学生が持っている力をいかに伸ばしてあげられるかと考えています。人それぞれに違うので、学生に合わせやっていくことを心がけています。教えることはとても楽しくて、学年末の試験時に1年間のことを走馬灯のように思い返すことがあり、学生の力が伸びたと実感できた時に大変やりがいを感じます。
経験をもとに何をどのように伝えればちゃんと理解をしてもらえるのか、ということを意識しています。自分が教えてはいるのですが、自分のことを整理する時間でもあったりします。30代から大学で教え始めましたが、始めたころはまだ若かったこともあって、学生には負けないぞ!という気持ちもありましたね。今は純粋に、個々の学生が持っている力をいかに伸ばしてあげられるかと考えています。人それぞれに違うので、学生に合わせやっていくことを心がけています。教えることはとても楽しくて、学年末の試験時に1年間のことを走馬灯のように思い返すことがあり、学生の力が伸びたと実感できた時に大変やりがいを感じます。
―――学生にとって、どんな先生でありたいと思っていますか。
あまり、〝こうありたい〟と考えたことはないですが、理解者でいることができたらとは思いますね。
すごく貪欲な子もそうでない子もいますが、音楽を学ぶ上で自分の意志はものすごく大事で、自分から能動的につかんでいくことが必要です。与えられているものだけでは補えないものがあります。大学には専門家がいっぱいいますから、消極的な子もどんどん専門家をつかまえて、〝使う〟つもりで学んでいってほしいですね。
あまり、〝こうありたい〟と考えたことはないですが、理解者でいることができたらとは思いますね。
すごく貪欲な子もそうでない子もいますが、音楽を学ぶ上で自分の意志はものすごく大事で、自分から能動的につかんでいくことが必要です。与えられているものだけでは補えないものがあります。大学には専門家がいっぱいいますから、消極的な子もどんどん専門家をつかまえて、〝使う〟つもりで学んでいってほしいですね。
―――2026年4月、従来の作曲専攻、ミュージッククリエーション専攻、作曲デザイン・コースの学びが統合し「音楽クリエイター専攻」として新たにスタートします。その主任に就任予定ですが、どんなクリエイターを育てていきたいですか。
僕自身はDAW※1のLogic Proの授業と、DAWと電子オルガンの個人レッスンを受け持つ予定です。3つの専攻コースが統合されるので、今まで以上にいろんな学生が一同に集まることになります。さまざまなタイプの学生それぞれが、きちっと目標に向かって進んでいけるように導いてあげられればいいなと思いますね。
1、2年で基礎を学び、3、4年ではそれにプラスして個人レッスンも増えていきます。個人レッスンはすごく伸びる場なので、しっかりキメ細やかにレッスンをして力を伸ばしてあげたいと思います。そして個性輝くクリエイターになっていってほしいですね。
※1 Digital Audio Workstationの略、パソコン上で音楽制作を行うためのソフトウェア
僕自身はDAW※1のLogic Proの授業と、DAWと電子オルガンの個人レッスンを受け持つ予定です。3つの専攻コースが統合されるので、今まで以上にいろんな学生が一同に集まることになります。さまざまなタイプの学生それぞれが、きちっと目標に向かって進んでいけるように導いてあげられればいいなと思いますね。
1、2年で基礎を学び、3、4年ではそれにプラスして個人レッスンも増えていきます。個人レッスンはすごく伸びる場なので、しっかりキメ細やかにレッスンをして力を伸ばしてあげたいと思います。そして個性輝くクリエイターになっていってほしいですね。
※1 Digital Audio Workstationの略、パソコン上で音楽制作を行うためのソフトウェア
―――進路を考えている高校生に伝えたいことは。
大学に入った時に、音楽高校時代に学んでいて良かったと思ったのは楽典や聴音です。音楽的な知識があると、大学に入ってからもスムーズに意思の疎通ができます。楽器をやっている人はさらに演奏力を上げ、理論や作曲などをすでに学んでいる人も、今まで学んだことをきちんと復習して理解しておくことが大事です。
大学に入った時に、音楽高校時代に学んでいて良かったと思ったのは楽典や聴音です。音楽的な知識があると、大学に入ってからもスムーズに意思の疎通ができます。楽器をやっている人はさらに演奏力を上げ、理論や作曲などをすでに学んでいる人も、今まで学んだことをきちんと復習して理解しておくことが大事です。
これからの安藤ヨシヒロ
―――名画にインスピレーションを得た曲を動画でアップするなどの活動も行っていましたが、今後も継続していきたいこと、特に力を入れたいことはありますか。
大学卒業後、23歳から音楽活動を始めてから、後数年で30周年になります。その時は何かイベントができたらいいなと思っています。日々曲もつくっていきながら、自分のやるべきことを進めていきたいですね。
現在ライブ活動はほとんどしていなくて年に1~2回程度ですが、やはりステージに出て人前で弾くのは楽しいなと思います。最近はソロで聴いていただく機会がないので、それもできたらいいですね。音楽活動の原点が演奏活動なので、拍手を受けた喜びや音楽が伝わった喜びが創作の糧にもなります。音楽を仕事としていく上で、多くの喜びを感じた方が絶対にいいものができると思っています。それをまた、学生にも還元していきたいですね。
大学卒業後、23歳から音楽活動を始めてから、後数年で30周年になります。その時は何かイベントができたらいいなと思っています。日々曲もつくっていきながら、自分のやるべきことを進めていきたいですね。
現在ライブ活動はほとんどしていなくて年に1~2回程度ですが、やはりステージに出て人前で弾くのは楽しいなと思います。最近はソロで聴いていただく機会がないので、それもできたらいいですね。音楽活動の原点が演奏活動なので、拍手を受けた喜びや音楽が伝わった喜びが創作の糧にもなります。音楽を仕事としていく上で、多くの喜びを感じた方が絶対にいいものができると思っています。それをまた、学生にも還元していきたいですね。
―――これからどのように年を重ねていきたいですか。
あまり先のことは考えられませんが、自分が思い描いた曲をつくることができる状態であればいいですね。そして、日々の生活の中でもやってみたいなと思うことは今でも色々とありますので、それにチャレンジしていきたいです。
最近は料理にはまっていて、外国の番組でアマチュアのパンづくりのコンテストを見て自分でも焼いてみたくなって、パンが焼けるオーブンレンジを買いました。そしてトースターを買いました。今度は角煮を作ってみたくなり電気圧力鍋を手に入れ、その後ブレンダーやホームベーカリー等々…。どんどん新しい家電が増えています(笑)。
音楽活動も自分の人生も、自分の思うペースで、一歩一歩歩んでいけたらいいなと思っています。
あまり先のことは考えられませんが、自分が思い描いた曲をつくることができる状態であればいいですね。そして、日々の生活の中でもやってみたいなと思うことは今でも色々とありますので、それにチャレンジしていきたいです。
最近は料理にはまっていて、外国の番組でアマチュアのパンづくりのコンテストを見て自分でも焼いてみたくなって、パンが焼けるオーブンレンジを買いました。そしてトースターを買いました。今度は角煮を作ってみたくなり電気圧力鍋を手に入れ、その後ブレンダーやホームベーカリー等々…。どんどん新しい家電が増えています(笑)。
音楽活動も自分の人生も、自分の思うペースで、一歩一歩歩んでいけたらいいなと思っています。
Interview&Text / 齋藤架奈枝
安藤ヨシヒロ(Yoshihiro Ando)
〔作曲家 / キーボーディスト / Producer〕
愛知県知立市出身。信愛学園高等学校(現:浜松学芸高等学校)、国立音楽大学応用演奏学科卒。インターナショナルエレクトーンコンクール’96で第1位を受賞後、自身の作品の楽譜出版や全国各地に加え海外でもコンサートを行う。美しいメロディーと固定枠にとらわれない独自の表現力には定評があり、現在までに8枚のアルバムを発表。’18年にはクラウドファンディングによるプロジェクトの成功により、自身初となるオーケストラアルバムを発表。現在は作曲家として活動し、これまでにNHK『すてきにハンドメイド』『きょうの料理』、NHKスペシャル『遷宮』DVD-BOXなどへ楽曲提供や、TV朝日のドラマ『濃姫』、映画『恋する♡ヴァンパイア』の劇伴など様々な音楽制作や、アーティストへ作編曲提供も行っている。
〔作曲家 / キーボーディスト / Producer〕
愛知県知立市出身。信愛学園高等学校(現:浜松学芸高等学校)、国立音楽大学応用演奏学科卒。インターナショナルエレクトーンコンクール’96で第1位を受賞後、自身の作品の楽譜出版や全国各地に加え海外でもコンサートを行う。美しいメロディーと固定枠にとらわれない独自の表現力には定評があり、現在までに8枚のアルバムを発表。’18年にはクラウドファンディングによるプロジェクトの成功により、自身初となるオーケストラアルバムを発表。現在は作曲家として活動し、これまでにNHK『すてきにハンドメイド』『きょうの料理』、NHKスペシャル『遷宮』DVD-BOXなどへ楽曲提供や、TV朝日のドラマ『濃姫』、映画『恋する♡ヴァンパイア』の劇伴など様々な音楽制作や、アーティストへ作編曲提供も行っている。
安藤先生が直接指導
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