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教員紹介

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山名 敏之


やまな としゆき(Yamana Toshiyuki)

大阪音楽大学・大阪音楽大学短期大学部
音楽研究実習 講師

学歴・学位

1980年4月 東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校入学
1983年3月 東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業
1983年4月 東京藝術大学音楽学部器楽科(ピアノ専攻)入学
1987年3月 東京藝術大学音楽学部器楽科(ピアノ専攻)卒業
1991年9月 スウェーリンク音楽院アムステルダム(ピアノ専攻)入学
1994年6月 スウェーリンク音楽院アムステルダム(ピアノ専攻)卒業 ソリスト・ディプロマ(Uitvoerend musicus)取得
1994年9月 アムステルダム芸術大学アムステルダム音楽院 室内楽コース及びフォルテピアノコース進学
1996年5月 アムステルダム芸術大学アムステルダム音楽院 フォルテピアノコース修了 修了資格(Certificate)取得
1996年6月 アムステルダム芸術大学アムステルダム音楽院 室内楽コース修了 修了資格(Certificate)取得

専門分野・主な担当科目

歴史的鍵盤楽器による演奏法研究
音楽研究実習AI
音楽研究実習BI

研究テーマ

  1. 拍節法に関わる鍵盤音楽全般の演奏法研究
    鍵盤楽器のための作品全般を対象とした演奏法研究である。中心となる課題はアクセントの周期性(拍節感)を演出する要素の変化を楽器の特性の変化と対照させ、相関関係を明らかにすることである。歴史的鍵盤楽器は、現代のピアノと比較した場合そのダイナミックレンジは遥かに狭く、アクセントの周期性は主として音の長短法と間に頼らざるを得ない。しかし一括鋳造の金属フレームの組み込みが一般的となる19世紀末には、ピアノのダイナミックレンジは大きく広がり、アクセントの周期性は主として音の強弱によって演出されるようになってくる。この楽器の特性の変化が作曲家や演奏家の美意識に与えた影響を検証し、拍節法をめぐる19世紀後半の作品の演奏様式と18世紀後半の作品の演奏様式を明確に区別し、演奏することを課題としている。

  2. フォルテピアノによる18世紀後半から19世紀にかけて作曲された鍵盤音楽作品の演奏法研究
    現代のピアノとは構造の面で大きな隔たりのあるフォルテピアノによる演奏法研究である。フォルテピアノとは上記年代において使用されていたピアノを現代のピアノと区別するために用いられる便宜的な名称である。フォルテピアノと現代のピアノとの最も重要な相違点は、現代のピアノに組み込まれている一括鋳造の金属フレームが無く、主に木だけで造られていたこと、弦を叩くハンマーの先端が現代のピアノようにフェルトではなく鹿などの鞣革が使用されていた事である。この相違は音響の面で大きな違いを生み、演奏法の変化を促した。さらにフォルテピアノにおける音響面の特性の変化で最も重要な点は、木だけで造られている初期の段階から徐々に鉄の支柱が補強材として使用され、最終的にワンピースの鋳鉄フレームが採用されていった変革にある。つまり楽器が堅牢になったことよって楽器全体の鳴りは変化し、音の減衰は遅くなった。以上の諸要素から波及する様々な音響上の特性の変化を踏まえ、これを楽譜に書かれてある様々な情報と対照させ、古典派からロマン派までの鍵盤音楽の本来の美しさを復元していく事を課題としている。

  3. クラヴィコードを中心とした18世紀鍵盤音楽の多様性の研究
    18世紀の鍵盤楽器事情は複雑である。フォルテピアノに加え、チェンバロ、クラヴィコードといった演奏法の違う楽器を同じ時期に演奏していた。つまりこの世紀においては同一作品を特性の違う様々な鍵盤楽器によって演奏する事がごく普通に行われていたのである。この特殊性が顕著である地域はドイツ語圏であった。しかも演奏テクニックの根幹を成す楽器はクラヴィコードとされており、学習者がまず購入すべき楽器はクラヴィコードであるとされていた。これらの諸事情を踏まえ、19世紀のヴィルトゥオーゾ時代に失われてしまったこのクラヴィコードの演奏テクニックを研究し、18世紀ドイツ語圏のレパートリーにおいてチェンバロやフォルテピアノの演奏にその演奏法を敷衍させていくことを課題としている。

研究・社会活動

CD

【CD】『ハイドンと18世紀を彩った鍵盤楽器たち』 ALM RECORDS ALCD-9138 ASIN: B00IMKDXQ8  朝日新聞推薦盤、レコード芸術特選盤、音楽の友今月の注目盤、音楽現代推薦、ショパン CD Pick Up 2014年4月 (5oct.fp, clvd, hpd)

主な演奏歴

  • 【演奏】ピアノはいつピアノになったのか?第4回「シューベルトの悩み」 山名敏之 講師:村田千尋 主催:ザ・フェニックスホール 企画・構成:伊東信宏 協力:ヤマモトコレクション ザ・フェニックスホール(大阪) 2003年10月
  • 【演奏】小ホール・レクチャーコンサートシリーズ ピアノの歴史 <第1期>第2回 「謀略家としてのハイドン」 横浜みなとみらいホール(財団法人 横浜市芸術文化振興財団) 主催2007年1月
  • 【演奏(放送)】NHK音楽番組「ぴあのピア」出演 山名敏之 NHKエンタープライズ制作 ハイドン クラヴィーアソナタ ハ長調 Hob.XVI/35、クラヴィーアソナタ ト長調 Hob.XVI/40、クラヴィーアソナタ ハ長調 Hob.XVI/48、アンダンテと変奏曲ヘ短調 2007年1月22日〜25日 (5oct.fp)
  • 【演奏(放送)】特集 完全保存版 ぴあのピア <第1回>「誕生 楽器の王様〜バロック から 古典派そして〜」 に出演 山名敏之 NHKエンタープライズ制作 ハイドン ソナタ 第35番 ハ長調  2008年3月11日(5oct.fp)
  • 【演奏】シューベルト&ベートーヴェン フォルテピアノ ヤマモトコレクション コンサート 山名敏之、山名朋子(連弾のみ) スペースクリストーフォリ 堺 主催 スペースクリストーフォリ 堺(大阪)2013年11月10日(6.5oct. & 6oct. fp)
  • 【演奏】伊東信宏企画・構成レクチャーコンサート 声のような音/音のような声 三輪眞弘作品集 フォルマント兄弟の「スターバト・マーテル」 丸谷晶子(Sp)、岡野勇仁(MIDIアコーディオン)、山名敏之(hpd) ザ・フェニックスホール主催 ザ・フェニックスホール(大阪)2016年12月25日
  • 【演奏】小倉貴久子の<モーツァルトのクラヴィーアのある部屋>第29回 J.B.アウエルンハンマー 小倉貴久子との2台フォルテピアノおよび連弾 東京オペラシティ近江楽堂 2017年9月28日
以下は自主企画による連続演奏会
  • 【演奏】「ハイドンクラヴィーア大全」Vol.1〜11 鍵盤楽器の過渡期に成立したハイドンの全クラヴィーア作品をクラヴィコード、チェンバロ、フォルテピアノの3種鍵盤楽器によって弾き分ける全11回の連続演奏会(2009年5月30日〜2011年12月27日)
  • 【演奏】シューベルティアーデ 連弾作品連続演奏会全4回 (2014年8月2日〜2015年12月29日)
  • 【演奏】バッハマニア 第1回〜第8回 山名朋子とのジョイントリサイタルによるバッハのオルガン曲を除く全鍵盤作品連続演奏会。現在継続中。(2013年8月〜2017年7月15日)

主な著作

  • 【著作】音楽表現学のフィールド 日本音楽表現学会[編] 東京堂出版2010年12月15日発行 ISBN978-4-490-20721-7 C1073 2.西洋クラシック 音楽の拍節感にみる二つの異文化(第1部 音楽における異文化受容 第3章 演奏における異文化受容)p.66-75 奥忍、安田香、村尾忠廣、他21名
  • 【著作】音楽表現学のフィールド2 日本音楽表現学会[編] 東京堂出版2016年9月15日発行 ISBN978-4-490-20945-7 C1073 第2章第2節 モーツァルト《クラヴィーアソナタ》(KV331)における演奏様式の歴史的変遷ースラー分析からみえる演奏法pp.39-47 河村晴久、三島郁、上山典子、他22人
  • 【著作】日本チェンバロ協会 年報 創刊号 2017年5月20日発行ISBN978-4-86559-165-1楽譜紹介 W.A.モーツァルト:クラヴィーア・ソナタK.331の自筆譜一部発見(2014)後の2つの原典版(ヘンレ社、全音音楽出版社)pp.74-84 久保田慶一、桒形亜樹子、他8名

主な学会発表

  • 【学会発表】「装飾」と演奏の再創造 Symposium 4 パネリスト:三島郁、山名敏之、落合理恵子、笠原雅仁 コーディネーター:落合理恵 2012年度日本音楽学会全国大会(京都) 2012年11月24日
  • 【学会発表】「1810~30年代ヴィーン式ピアノのペダルと連弾文化の関連について−ミヒャエル・ローゼンベルガー製作(1820年頃)のピアノに基づいて」山名敏之、筒井はる香(同志社女子大学) 日本音楽学会第65回全国大会(福岡)2014年11月8日
  • 【学会発表】「打弦および止音素材が革からフェルトへ移行する変革期のフォル

主な社会活動

第29回国際古楽コンクール〈山梨〉The 29th International Early Music Competition 審査員

教育方針

原典版を活用し、作曲された当時の文献と対照させ、また同時代の鍵盤楽器によって演奏し、譜面上に書かれてある様々な情報を読み解くことを基本とする。必要に応じて、自筆譜あるいは初版譜を原典版と対照させ、原典版の解釈に修正を加えながら、作曲者の意図をより正確に演奏解釈に反映させるようにする。しかしこれらのアプローチは、原典至上主義を意味するのではない。あくまでも作曲家および作品と真摯に向き合い、深く対話するための方法なのである。最終的には、その対話から、作曲者とは時代も場所も社会背景も異なる現代の演奏者が演奏することの意味が感じ取れる演奏となることを教育の旨としている。

所属学会・団体

日本音楽学会
日本音楽表現学会
日本チェンバロ協会

その他

獲得した科学研究費補助金
  1. 基盤研究(C)平成21年度、22年度、23年度 「クラヴィコードの演奏法を基本としたハイドンのクラヴィーア作品演奏法研究」 研究代表者
  2. 基盤研究(C)平成25年度、26年度、27年度 「1820年代のオリジナルフォルテピアノによるシューベルト4手連弾作品研究」 研究代表者 
  3. 基盤研究(C)平成28年度、29年度、30年度、31年度 「『革かフェルトか!』打弦素材の変換がもたらした鍵盤音楽におけるパラダイム転換研究」 研究代表者