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保護者、在学生各位 <学長 本山秀毅より>


2020年4月28日
保護者、在学生各位         
大阪音楽大学
         大阪音楽大学短期大学部
 学長 本山 秀毅

 春の兆しが日ごとに深まるこの頃、いかがお過ごしでしょうか。麗かな景色も感染症拡大の影響で、今年は全く異なって映るかもしれません。
 まず、学生の皆さんにはこの長期にわたる空白期間に対して心よりお詫びします。皆さんの声が響かないキャンパスがこんなにも寂しいものであると執務を続けながら初めて知りました。
 5月16日からの授業開始にあたり、在学生、保護者の皆さんに、現時点での方針と学長としての考えを共有するためにお知らせを差し上げました。

 政府の緊急事態宣言が5月7日以降も継続された場合、本学では全ての授業について「遠隔授業」を実施することを決定いたしました。但しこの措置は応急的なものとし、事態収束の判断と共に漸次、通常授業に戻す予定です。
 この「遠隔授業」に関しては、皆さんも様々なご意見をお持ちのことと拝察します。我々が目指す「音楽の教授」という、これらの方法から最も遠いところに存在する領域に対して、どのように実施出来るかについて議論を重ねました。前例がない試行錯誤を重ねながらの歩みではありますが、教員が一丸となり、皆さんに「音楽の持つ力」伝え続けるという姿勢を堅持して取り組みたいと考えています。私は今、皆さんと社会にとって一番重要なことは、皆さんが持つ権利、すなわち「教育」を受け続けられることだと考えています。たとえその方法が次善の策であったとしても、みなさんが音楽を学ぶ機会を担保し充実させていくいうことが何より重要なのです。
 実施にあたっては、通信環境や公平性と細心の配慮を心がけ、教員に対してはその技術的、質的向上に常に努めるように働きかけます。実技レッスンに関連して楽器によって練習の環境がない方に対しては、万全の対策を講じた上で大学施設の利用を許可する方向で検討しています。

 社会が不安定さを増す中で、インターネットからの情報を抱え込み、不安が増幅したり気持ちが萎えることもあるでしょう。また今後、経済的に就学困難な状況を抱える方がおられるかも知れません。本学では新たに、学生生活担当に専用の窓口を設置し、心身の悩みに加えて、大阪音楽大学奨学事業財団、音楽文化振興財団からの資金拠出による支援体制を計画しています。どうか結論を出される前にご相談をお願いします。

大学だけではなく、皆さんや社会全体が困難な状況を抱える中、学びの場として大音と繋がった皆さんに対して、皆さんそれぞれの立場を反映出来る「想像力」を欠かすことなく、その思いに可能な限り寄り添いながら事態に対応したいと考えます。
 この思いがけない未曾有の状況の中、皆さんの教育環境を守り切るため、教職員一同全力で臨む覚悟です。今後とも忌憚のないご意見をお待ちすると共に、今回の措置、方向性に対して、ご理解、ご協力のほど重ねてお願い申し上げます。