専攻の概要

映画・CM・ゲーム・ポピュラー音楽など、商業音楽に特化した作曲家をめざします。

講師は音楽業界の第一線で活躍するトップクリエーターたち。
映画音楽作曲家、CM音楽クリエーター、J-POPクリエーターらが、実際に監修したカリキュラムをもとに直接指導します。

施設の紹介

◆専用レッスンルーム

専攻生のために新設されたレッスンルーム!クリエーターが直接監修した機能性あふれるフロアです。

◆業界標準音楽制作ソフト「Pro Tools」「Komplete」インストール済の
DTM用最新型「MacBook Pro」を本専攻生全員に支給!

全ての作曲系授業はDTM(デスクトップミュージック)で実施。
そのため専攻生全員に、音楽業界が標準で使用している
制作ソフト「Pro Tools」と「Komplete」を
インストールした最新(※)の「MacBook Pro」を支給します。
卒業時にはプロと同レベルの操作スキルが身につきます。
※予定

◆プロ仕様の「レコーディング・スタジオ」を学内に完備。

第一線で活躍するクリエーターでもある指導陣の仕事風景を、
学内に備えた「レコーディング・スタジオ(※)」で間近に見ることも可能です。
「プロと一緒に仕事をする」特別企画や、「自作曲のプレイヤーを学内公募」→「学内でレコーディング」
といった、音楽業界の制作過程を再現するイベントも企画中!
※2017年度完成予定

授業の特徴

1.ベースとなる「クラシックの作曲技法」を習得!

ベーシック・コンポジション

あらゆるジャンルに応用できる「クラシック音楽」の作曲技法を学習。楽曲に深みが増し、アレンジパターンも増え、さらには依頼者からの細かな楽器指定急なアレンジ依頼にも柔軟に対応できるようになります。将来の活躍にかかせないスキルです。

クラシックは必要?

楽譜ベースのあらゆる音楽の基礎ともいえるクラシックの作曲ルールを学ぶことで、フィーリングで作っていた曲も、理論的な枠組みで細部まで見渡せるようになります。
ルールというのは、連綿と受け継がれてきた感性の集積。ルールを知るということは、なにかに縛られるのではなく、あなたの感性に翼を与えるようなものです。

2.CM、映画、ポピュラー音楽の作曲技法を学ぶ!

ポピュラーソング・コンポジション

“歌もの”と呼ばれる、ポピュラーソングの作曲技法を学びます。ロックやR&Bなど、ジャンルもさまざま。
幅広いオーダーにこたえられる作曲スキルを身につけます。

フィルム・スコアリング

音楽が入っていない状態の実際の映画に対し、劇音楽を作曲、録音し、合わせていきます。
音楽によって映像の印象が変わる事を理解し、監督のイメージに「音」でいかに応えるかを学びます。

ショートコンテンツ実践

テレビCMやWebサイト、イベントやショーの音楽、館内BGMなどを対象に、コマーシャル音楽の制作を学習。
マーケティングやマネジメントの意図のくみ取り方も、実践を通じて吸収します。

3.実践重視のクリエイティブ系科目も多数!

管弦楽法

オーケストレーションした曲をコンピューターで再現します。

コンピューターミュージック演習

音楽制作ソフトのオペレーション技術を学びます。

音楽ジャンル研究

さまざまなゲストが最新の音楽業界の動向をレクチャーします。

音大ならではの豊富な音楽科目が揃う!

作品を生み出す創作のヒントがいっぱい!

●ジャズ編曲法 ●ジャズ音楽論 ●ポピュラー音楽論 ●ポピュラー音楽構造論 ●副科ポピュラーピアノ演習 ●副科ヴォーカル演習 ●民族音楽学 ●楽器学 ●諸民族の音楽 ●雅楽 ●音楽理論 ●ソルフェージュ ●副科鍵盤楽器 ほか

ミュージック クリケーション専攻 カリキュラムはこちら

目指す将来について

《目指せる職業例》

作曲家
サウンド・クリエーター
音楽プロデューサー
スタジオミュージシャン
●音楽ディレクター
アレンジャー
マニュピレーター(プログラマー)
音楽教師
アーティスト
DJ
●ラジオ局ディレクター 
●ライブハウス運営 
●音楽アプリ開発
●ゲーム音楽クリエイター
●音楽理論家・評論家
●放送局選曲家 ほか

活躍者インタビュー

アーティストのイメージを超える最高の瞬間を求めて。

レコーディングエンジニア
株式会社アーティストゥリー・メディア

片倉麻美子さん

97年、(株)ミキサーズラボ入社後ON AIR麻布スタジオに配属。

日本のポップス、ロック、劇伴などの作品を手がけ、07年度からはフリーランスに。
13年には(株)アーティストゥリー・メディアに仲間入りし、映画の音の世界全体に勉強の幅を広げている。

一般的にはあまり知られていませんが、ミュージシャンや歌手の音源を録音し、音楽を形にする仕事です。

単に録音するだけでなく、アーティストの「こういうイメージの曲」「こういう感じで残したい」という感覚を基にさまざまな音源のバランスを調整して作品として仕上げる役割です。
「エンジニア」という肩書きなので、機械をいじることが仕事と思われることもありますが、機械はあくまでもイメージを具現化するための道具。
どんなに高い機材やマイクを揃えても、演奏家に気持ち良く演奏をしてもらえなければいい音楽にはなりません。

目には見えない「音楽」を思い通りの曲に仕上げるためには、アーティストとの密なコミュニケーションの中からイメージの共有をしていくことが何より大切です。そうしてできあがった作品が「イメージ通り!」もしくは「イメージを超えた!」と言われたときは最高にうれしい瞬間です。

日本文学を学んでいた大学時代、友人の影響で通っていたオールディーズのライブハウスで音響に興味を持ち、この業界を志しました。
周囲からは年齢的にも「無理じゃない?」と言われていましたが、「これだ!」と決めてからはまっしぐら。
20代の頃はスタジオにいた記憶しかありません(笑)。

当時は音楽ができていくプロセスに立ち会えていることが面白かったです。
音楽は譜面通りに演奏すればいい曲になるというものではなく、人間同士のぶつかり合い、セッションの中でできていくもの。
作曲した人自身が想像していなかった方向に行っていることもある。そこで起こる“化学変化”を体感できたのはいい経験でした。

オーディエンスから直接評価をいただくことはほとんどない仕事ですが、アーティストの「イメージを超える音」を求めて日々奮闘中です。

新専攻にひとこと

技術知識は入り口だけでも相当な情報量。4年あればひと通りは身に着けられるかもしれませんが、最終的には本人のやる気次第だと思います。
学校での座学だけでなく、実際のスタジオでインターンとして実践的に学ぶカリキュラムがあれば将来のビジョンもより明確になるかもしれませんね。

ゾクゾクするような緊張感と、ライブの主導権を握る快感。

マニピュレーター
株式会社ギザ
チーフ サウンドエンジニア

大藪 拓さん

「スピーカーの前で仕事がしたい」という思いから、96年に株式会社ギザにレコーディングエンジニアとして入社。

バンド経験を生かし「三枝夕夏 IN db」のベーシストとして活動した他に、レコーディングエンジニアとして多くのミュージシャンのレコーディングに携わる。
またマニピュレーターとしてZARD、稲葉浩志、倉木麻衣、GARNET CROWなどのアーティストのライブに多く参加している。

「マニピュレーター」とは、楽曲を作る際、実際の演奏者だけでは賄えない楽器のパート音源をコンピューターでプログラミングし、補う役割です。

私の場合はライブ会場でのマニピュレートが中心。
ProToolsを持ち込んで、あらかじめ編集した音源データを流して、バンド演奏の一部として加わるというポジションです。

音源は5分の曲なら5分間をキッチリ作ってあるので、バンドメンバーは音源に合わせて演奏する必要があります。
そのため、曲を始めるタイミングはマニピュレーターからドラマーに送る合図(クリック)で決まります。
一度曲が始まってしまえば、あとはレールに乗って演奏するだけ。

最近のライブでは、ミュージシャンが主導しているように見えても実はマニピュレーターが主導権を握っているんです。
アーティストのMCが終わるタイミングを読み、 “間”ができないように自然に曲を再現させるのが腕の見せどころ。
存在感が出てはいけないんだけど「何千人、何万人もの人が聴く曲の主導権を握っているのは俺だ」という感覚がモチベーションになりますね。
ライブでは20曲ほど演奏しますが、曲順を間違ってクリックしてしまうと大事故になります。
約2時間、ゾクゾクするほどの緊張感をもって挑まなければなりません。

一番達成感を感じるのは何事もなく無事にライブが終わったとき。
何事もないのが当たり前なので、誰かに褒められるということもないんですが、その瞬間だけは音源データが完成するまでの苦労も吹き飛びますね。
そういう意味では地道にコツコツという作業をいとわない、裏方稼業を目指す人にピッタリの仕事かもしれません。

新専攻にひとこと

ミュージッククリエーション専攻で全学生に支給されるProToolsは音楽編集に一番便利な道具です。
ただし、あくまでも道具に過ぎませんので、使いこなすまでに時間がかかるのはもったいない。
ProToolsを使ってどんな音を表現したいか、イメージの引き出しをたくさん持つことにも時間をかけてほしいですね。

※記事は「大阪音楽大学 広報誌 Muse234号」より転載しています

「ミュージッククリエーション」最新パンフ