ヴェルディ没後100年を記念して

新世紀の幕開けとなった2001年(平成13年)、19世紀イタリアの代表的作曲家にして「歌劇王」とも称される ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が没後100年を迎えた。母国イタリアをはじめ、世界各国で数々の オペラ上演や記念イヴェントが開催され、ヴェルディの偉業を大々的に称揚した。ヴェルディゆかりの地の1つである ミラノでは、パラッツォ・レアーレ(王宮)にてスカラ座やリコルディ社、ミラノ市などが共催し 「Giuseppe Verdi : l'uomo, l'opera, il mito(ジュゼッペ・ヴェルディ - その人、オペラ、神話)」と題した 大規模な展覧会を開催。1200点にも及ぶヴェルディ関連の資料が展示され、イタリア人にとってはまさに国民的作曲家である ヴェルディの生涯を尊んだ。

日本国内における主だった記念公演としては、没後100年と銘打った外来歌劇場によるヴェルディ上演をはじめ、藤原歌劇団、二期会、東京オペラ・プロデュース、新国立劇場などによる本邦初演を含む様々なオペラ上演、在京のオーケストラによる宗教的大作の《レクイエム》やガラ・コンサートなどが首都圏の舞台を華やかに飾った。

関西では、1月から11月にかけて開催された「びわ湖ホール ヴェルディ・フェスティバル」において、ポーランド国立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、フェニーチェ歌劇場が来演し、《椿姫》、《リゴレット》、《シモン・ボッカネグラ》といった名作オペラを上演したほか、同ホールのプロデュースオペラとして《アッティラ》の本邦初演を行うなど、ヴェルディ・イヤーに相応しい豪華な演目が繰り広げられた。このびわ湖ホールでの一大フェスティバルのほか、《レクイエム》を取り上げた本名徹次指揮の大阪シンフォニカー第73回定期演奏会(3月7日:ザ・シンフォニーホール)や、第43回大阪国際フェスティバルにおいて名テノールのカルロ・ベルゴンツィなどが出演した「ヴェルディ・ハイライト」と銘打たれたコンサート(4月25日:フェスティバルホール)、十束尚宏指揮京都市交響楽団特別演奏会の《レクイエム》(9月28日:京都コンサートホール大ホール)、そして、創立当初よりイタリア・オペラ上演に重きを置いてきた関西歌劇団による第80回定期公演《仮面舞踏会》(10月27、28日:アルカイックホール)など、関西ならではの企画や、関西の音楽家たちの底力を発揮するヴェルディ没後100年記念公演が並んだ。

また、創設より10余年、第20回(1999年度)音楽クリティック・クラブ賞本賞を受賞するなど、関西楽壇において確固たる地位を確立した本学のザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団が、同合唱団とともに演奏会形式による《椿姫》を上演(5月24 日、「第26回定期演奏会コンサートオペラシリーズ」)。ヴェルディの音楽そのものに迫った公演で大作曲家の没後100年を祈念した。