音楽専攻・箏専攻の新たなスタート

本学は大学の新カリキュラムが軌道に乗った昭和55年度より、短期大学の教育改革にも着手していた。四年制大学とは違った短期大学の2年間で完結する教育内容をめざし、まずは音楽専攻のあり方を再検討すべく、学長の諮問機関である短期大学改革諮問委員会を設置。2年間の検討期間中、15名の専門スタッフにより20数回の会合が持たれた。

音楽専攻は1966年(昭和41年)、本学独自の発想により、音楽を総合的に学び、教育の実践などに役立つ調和のとれた音楽教養の習得に重きを置くコースとして開設。以来14年が経過しており、抜本的な見直し時期を迎えていた。1982年(昭和57年)10月末に同委員会から第1回答申があり、次の骨子が打ち出された。

 ■広く音楽にアプローチする総合コース的存在とする
 ■「うたう」「ひく」「つくる」「きく」の4領域を新しい観点から相互に連係させたカリキュラムによって、基礎能力を養っていく

委員会は1年半後、この指針をもとに指導内容や入試の見直しなどの具体案を作成、新たな授業形態として「セミナー制」の導入と、リコーダー、ギターの導入を中心とする5項目の提案を行う。「セミナー制」とは、先の4領域について多様なテーマにより開講する年間各4回の「大セミナー」と、それを受けて基礎指導を徹底するための「小セミナー」によって構成される。大セミナーは教員6名学生24名を基本単位とし、小セミナーではそれを6クラスに分けて、グループ・レッスンを行う。1年生は声楽と器楽セミナーを必修とし、2年生からはいずれか一方を作曲セミナーか音楽研究セミナーに変えることも可能とした。

1985年(昭和60年)3月の第三次答申後、セミナー・スタイルによる「一般教育基礎講座」の新設も決定。5年の検討・準備期間を経て構築してきた音楽専攻の新カリキュラムが昭和61年度よりスタートした。“音楽好きが学べる大学”をキャッチフレーズに、「テクニックよりも音楽が“わかる”ことを重視し、広い視野から音楽を考え、感じとり、それをわがものとすることによって、音楽を社会生活に生かせる人材を育成すること」を教育目標に掲げた。

これに伴い、昭和62年度から受験科目を変更、声楽・器楽の実技と高校の音楽Ⅰ、Ⅱ(音楽通論に代わる)・旋律聴音・外国語・国語の6科目とした。器楽実技は、幼い頃からの訓練を必要とするピアノ以外に、ギター、リコーダーを加えて選択可能とし、やる気を持った音楽好きに広く門戸を開いた。

他方、大学・短期大学の箏専攻も昭和61年度より、カリキュラムと入試科目が大きく変わった。従来の洋楽系器楽学科の中の一専攻ではなく、優れた技術を持った邦楽演奏家・指導者の育成を目的に、邦楽独自の視点を基軸にした、より専門性の高い教育内容に改め、その上で西洋音楽との連携を図ることになったのである。これにより、洋楽系実技を伴う科目を必修の枠から減らし、、箏・三絃に直接関わる科目を必修とした。

入試においても、大学で邦楽を学ぼうと志す者に対し、その入り口で西洋音楽の基礎訓練の習得を条件として課すことは妥当ではないとして、「音楽通論」「旋律聴音」「コールユーブンゲン」「副科ピアノ」を入試科目から廃止した。ただし、高校の音楽教育で与えられる程度の西洋音楽の基礎知識については、口頭試問として課すことになった。

 

 

 

音楽専攻 新カリキュラム広報チラシ

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音楽専攻 大セミナー

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音楽専攻 小セミナー(声楽)

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新音楽専攻 紹介冊子 表紙見開き

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箏専攻 新カリキュラム紹介パンフレット

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