本学のラジオ番組開始

現存する記録の限りでは、1930年(昭和5年)4月24日、大阪中央放送局(現・NHK大阪放送局)での《君が代》演奏が、本学学生のラジオ初出演である。それから40年余りを経た1971年(昭和46年)6月、本学がFM大阪で音楽番組を提供することとなった。番組タイトルは「カレッジ・オブ・ミュージック・コンサート」、放送は毎週土曜日午後2時からの30分間であった。

当時、ラジオのクラシック番組といえば国内外の著名な演奏家のレコードを流す放送が多かった中、関西の音楽家に演奏の機会を与え、公開録音による生演奏の良さを伝えようとFM大阪が企画した画期的な番組で、本学にとっては教員の研究発表を兼ねていた。録音は本学ホールで毎月1回、4時間をかけてひと月の放送分がまとめて収録され、初回は5月21日であった。この日は6月5日の第1回放送用の《リゴレット》ハイライトに樋本栄、桂斗伎子、伊藤富次郎、安則雄馬教員(ピアノ=浅井康子教員)、続く第2回用にピアノ教員の梅本俊和、小川侑俊、小林峡介、仙石浩之、永井譲の5人で結成されていた「ピアノグループ5」、第3回と第4回用にはテノールの田原祥一郎教員(ピアノ=田原婦美子教員)、フルートの曽根亮一教員(ピアノ=田原富子教員)がそれぞれ演奏を行った。

本学が直接内容に関わり、毎回一つのテーマにもとづいて選曲し、ナレーションを挿入した親しみやすい番組作りを心がけた。スタートから3ヵ月後の9月に発行された関西音楽新聞には「回を重ねる毎に多彩なプログラムの登場で、試聴率(原文ママ)も上昇している」とある。この実績を踏まえ、それまで専任教員中心であった出演者の枠を次年度より大学・大学院生、非常勤教員、卒業生にまで拡大。10月からは毎週日曜日の午前7時~7時55分と曜日・時間帯の変更とともに、放送時間も延長された。それまでの定演や吹奏楽演奏会などに加え、卒業演奏会、大学院生のオペラハイライトやコンチェルト演奏など、よりバラエティーに富んだ内容となり、各地の会場録音による放送も増えていった。レコードによる音楽紹介も交えていくようになる。

昭和47年度で一旦中断したが、昭和50年度に放送日を土曜日に戻して再開。昭和60年度からは内容を一新、梅本教員と本学出身のアシスタントが企画、進行役を務める音楽講座というスタイルで継続されたが、1991年(平成3年)6月29日「音楽小箱」の放送をもって終了した。このラジオ番組の提供は本学の大きな広報活動でもあるとともに、創立当初より毎年行ってきた演奏旅行同様、20年間の放送を通じて本学がクラシック音楽の普及に一定の役割を果たしたものだといえるだろう。




放送初年度となる昭和46年度年間予定表

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第2回録音のスケジュール

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平成元年12月のFM大阪番組表

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昭和50年の放送原稿
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アシスタント募集の掲示
 
放送風景─梅本教員と有吉円アシスタント(昭和63年6月撮影)
 
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最終回プログラム

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