関西歌劇団創立30周年と二期会関西支部創立15周年

1979年(昭和54年)、関西歌劇団と二期会関西支部(翌年に関西二期会と改称)はそれぞれ創立30周年、15周年を迎えた。これを記念し、両団体は初の合同公演として7月11~14日の4夜にわたり小澤征爾の指揮でプッチーニの《トスカ》を上演した。小澤の日本国内でのオペラ初上演は1976年(昭和51年)6月に神奈川・東京で行われた東京二期会とのムソルグスキー《ボリス・ゴドゥノフ》で、当《トスカ》公演は小澤にとって国内2度目のオペラ上演であった。《トスカ》の公演に先立ち、小澤自ら関西歌劇団と二期会関西支部で歌手のオーディションを行い配役を決定。両団体の選りすぐりの歌手陣でダブル・キャストが組まれ、関西歌劇団からは樋本栄(トスカ)、林誠(カヴァラドッシ)、二期会関西支部からは岩田孝子(トスカ)、松本幸三(カヴァラドッシ)らが参加した。「いまはオペラ運動のさなか。まず客を集めねばならない。そのためには日本語で」(昭和53年12月25日 朝日新聞夕刊)という、小澤たっての希望で日本語訳詞の上演となった。13、14日は民音例会として開催。関西では異例の1演目4夜連続公演となったが、会場のフェスティバルホールは満員盛況となった。

また当年、両団体はそれぞれの周年記念を銘打った自主公演を開催。関西歌劇団は5月19、20日に第46回定期公演を行い、辻井英世《小宰相の結婚》(初演)と大栗裕《赤い陣羽織》を併演(大阪府立青少年会館文化ホール)、11月7、8日には第47回定期公演としてプッチーニ《ラ・ボエーム》(大阪厚生年金会館大ホール)を上演した。一方、二期会関西支部は6月6、7日に室内オペラシリーズⅦを開催してブリテン《ルクリーシア》の関西初演を行い、10月24、25日の第12回オペラ公演ではモーツァルト《魔笛》(大阪厚生年金会館大ホール)を上演。関西のオペラ界を牽引する両団体は活況を呈していた。




関西歌劇団創立30周年/二期会関西支部創立15周年記念
合同特別公演《トスカ》プログラム表紙


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 【関西歌劇団】


第46回定期公演 辻井英世《小宰相の結婚》初演 [5月19、20日]

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(昭和54年6月1日 関西音楽新聞)


第47回定期公演 プッチーニ《ラ・ボエーム》 [11月7、8日]

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(関西歌劇団提供『関西歌劇団50年のあゆみ』)

 

 

 【二期会関西支部】


室内オペラシリーズⅦ ブリテン《ルクリーシア》関西初演 [6月6、7日]

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(関西二期会提供)


第12回オペラ公演 モーツァルト《魔笛》 [10月24、25日]

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(関西二期会提供『関西二期会創立30周年記念誌』)


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