第1回「大阪の秋」国際現代音楽祭

20世紀音楽研究所による第4回現代音楽祭が東京現代音楽界主導で行った大阪への現代音楽の普及とすれば、松下真一、諸井誠、一柳彗、高橋悠治達によって1962年(昭和37年)に開催された「大阪の秋」国際現代音楽祭は、東西作曲家による共同開催の色合いが強い。また、改めて第1回と銘打って1963年(昭和38年)から始まった「大阪の秋」国際現代音楽祭は、大阪の文化企業・団体の協賛により大阪に現代音楽をさらに大規模に紹介する営みと位置付けることができる。初回に取り上げられた作品群を検証すれば、この音楽祭の明確なコンセプトが浮かび上がってくる。

たとえば、まず指摘できるのは、実験的な作品というよりもいわゆる保守的な現代音楽作品や20世紀前半に作曲された作品の多さである。また、ドイツ、ハンガリー、ポーランド、イタリア、ベルギー、ブラジル、スウェーデン、日本といった具合に、世界中から作品が集められていることも指摘でき、英、独、仏、米といった枠組みで音楽を考えないまなざしを見て取ることができる。その他、大阪フィルハーモニー交響楽団の活躍も見逃せない。大編成の現代音楽はなかなか演奏の機会に恵まれないものだが、交響楽団の協力で多くの作品を音にすることが可能になった。

「大阪の秋」現代音楽祭は人気の高い音楽祭として運営され、1977年(昭和52年)まで継続した。




第1回「大阪の秋」国際現代音楽祭プログラムより

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