校歴半世紀を刻んで

1965年(昭和40年)10月15日、本学はついに創立50周年を迎えた。前日からの雨はやみ、秋空高く晴れ渡る好き日であったという。本来であればその主役であったはずの創立者永井幸次を欠いた記念式典は、学内においてきわめて内輪だけで簡素に執り行われた。

本学ホールの壇上に立った水川学長は、半世紀の長きにわたり校長・学長として在職した故永井学長を世界でも稀有の存在であると讃えて、故人を偲んだ。そして、付属高校・短期大学・音楽学部を合わせて学生・生徒が1,000名を超したこと、さらに進行中の施設の改築、児童学園の拡充、音楽文化研究所の設置、寄宿舎の増設、日本古来の伝統音楽を研究・教育する邦楽科の新置などの計画もあり、5年後には大学院も設置する準備を進めていることを発表した。これらはすべて先代永井が長年求めてきたことであった。

その後の本学の催しはすべて「創立50周年」と銘打って開催された。中でも11月17日から大阪、神戸、京都で行われた創立50周年記念演奏会は対外的には初の記念行事となった。初日のフェスティバルホールはこの日のために田中喜一、近藤圭両教員が作詞、作曲したカンタータ《途上》で幕を開けた。

  はるけくも 歩み来し方 五十年── ひたすらに 歩みはこばむ

同日夜には同じ会場で第8回定期演奏会も行い、ハイドン《天地創造》を全曲演奏した。

12月には第6回オペラ研究公演を創立50周年記念公演として2日間、大阪府厚生文化会館文化ホール(のちの大阪府立青少年会館文化ホール、現在廃館)においてモーツァルト《魔笛》を上演した。このときは学生を中心に、教員、卒業生も出演し、全学をあげて創立半世紀の教育成果を世に問う公演となった。この模様は、年末の26日にNHK教育テレビで放映された。

こうして本学は半世紀をもって一時期を画し、さらに次なる半世紀へと前進を続けたのである。





創立50周年記念式典(本学ホール)
故永井学長に黙祷を捧げる出席者たち

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壇上で挨拶する水川学長

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記念パーティー

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創立50周年記念演奏会プログラム(11月17、22、24日)

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大阪公演 カンタータ《途上》

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創立50周年記念オペラ公演《魔笛》

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楽屋にて

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